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それからというもの。

ホームページ係は最近、奇行が目立つようになってきた。彼は購買で毎日牛乳を買い、飲まずにニヤニヤとし、如何にも変人気取りである。どうやら、下の文章を読む限り、本気で鼻から牛乳をせんとばかりであるが、どうも彼の内で葛藤が続くのか、一向に行動に出る兆しがない。
ある日、彼は私にある相談を持ちかけてきた。
「ブログで俺を罵倒した奴がおる。そいつを懲らしめる。見つけたら、鼻から牛乳で成敗してやらあ。」
「犯人を捜すのですか。そんなに躍起にならんでも。落着きなさいな。あなたって人はどうも直球すぎますよ。」
「腹の虫が今回ばかりは収まらねえ。俺を罵倒した罪は重い。死んでも償えねえ。」
「あなたの寛大さはどうなったのです。それぐらい見逃してやりましょうよ。」
「寛大さか。俺は寛大というより怠惰なだけだ。ことが蹴りつくまで、俺は諦めねえ。」
実は、私が書いた本人なのだが、鼻から牛乳ではあまりにも冗談が過ぎるし、それより、被害を被るのは私なのだから、ここで「すまない。私が書いた。」などと言えたものではない。しょうがないので、私は彼の捜索の一部始終をお供する羽目になったのだった。

彼は推理らしからぬ推理を展開し、私は冷や汗をかくばかりだった。
「あいつは、特に最近調子に乗ってやがる。まるで、勝者気取りだ。あいつが犯人に違いない。癪に障る。そんな奴は鼻から牛乳だ。」
「いや、あいつは元から調子に乗っている。違うでしょう。」
「どうも、虫が好かん。あいつでいい。あいつを犯人にしよう。」
「それでは、都合がよ過ぎる。違ったら、あなたはどうするんです。」
「俺も鼻から牛乳だ。」
「痛み分けですか。そんな古臭い考えは現世では通じません。もうちょっと考え直しなさいな。」
といった具合である。
それからというものの、一向に犯人らしき人物は彼の前に現れることはなく、消えてゆくのは彼のやる気と財布の中身であった。というのも、隣で捜索の手伝いをする私こそが犯人であるのを彼は知らないからだ。
「そもそも、俺はやる気が長続きしないタイプだから、長丁場の仕事は苦手なんだ。ええい、もう面倒だ。お前が犯人ということにしよう。覚悟せい。」
「ちょっと、待ってください。諦めるのはまだ早すぎる。そもそも、なぜ今まで捜索の手助けをした私が被害を被るんです。あなたは人間ですか。感謝がないのですか。」
「それもそうだが、俺の憤怒のやり場がないのは、一番気にくわぬ。お前が犯人になれば、ことは済むのだ。堪忍、堪忍。」
「ひい。」
私は悲鳴と恐怖の混じった声をあげ、一目散に彼のもとから去ったのだった。
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Author:北大OLC
北海道大学オリエンテーリング部のブログである。練習会や日々の出来事をなるたけ面白おかしく嘘も交えつつ書くことに余念がない。ただし、大会の告知は嘘をつかないことを誓う。来る者は拒まず、去る者も拒まず、新入部員募集中。
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連絡先
Blog担当榊原 orientering2014@gmail.com

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